今年で34回目になる日本最大の国際協力イベントの一つ「グローバルフェスタJAPAN」が今年も9月27日(土)、28日(日)の両日、新宿住友ビルで開催されます。
国際ボランティア学会は昨年に続き2度目の参加となります。
昨年と同様、国際ボランティア学会の活動や学術大会、共話シリーズでの議論を紹介します。
国際協力・ボランティアに関心のある方が集まる機会でもあります。
ぜひブースにお立ち寄りください。
開催概要は以下の通りです。
■名称
グローバルフェスタJAPAN2025
■日時
9月27日(土) 10:00~17:00
9月28日(日) 10:00~17:30
■場所
【屋内会場】新宿住友ビル三角広場(本学会はこちらの会場です)
【屋外会場】新宿中央公園 ファンモアタイムひろば
■入場料
無料
■大会テーマ
世界を変える、あなたの一歩~プラス1の国際協力~
WEBサイト https://gfjapan2025.jp/
「ボランティア方丈記」の締切りを、2025年9月30日(火)まで延長いたします。
ことしの9月1日の「防災の日」で各地で避難訓練が行われましたが、能登半島地震の復旧もまだまだ道半ば。当初は阪神・淡路大震災に限定していましたが、延長の応募では、阪神・淡路大震災だけにとどまらず、ひろく自然災害に関連する率直な声をお寄せください。
国際ボランティア学会の会員の皆さん方からの原稿を心待ちにしています。
国際ボランティア学会 理事長 中村安秀
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国際ボランティア学会の会員(正会員、学生会員、法人会員)ならだれでも応募できます(共著の場合、筆頭著者は学会員に限ります)。阪神・淡路大震災だけにとどまらず、ひろく自然災害に関連することなら、内容は自由で、言語は、日本語あるいは英語とします。文字数は、400-1,600字以内(日本語)、200-800 words (English)。原稿の投稿〆切は、2025年9月30日です。原稿は、委員会で査読を行い、採否を決定の上、表現などの修正をお願いすることがあります。なお、採用された作品は、「ボランティア学研究」26号に掲載予定です。
投稿先:contact@isvs.jp
件名に「ボランティア方丈記」と記載ください。
【趣旨】(「ボランティア方丈記」へのお誘い)
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にはあらず」
鴨長明の「方丈記」が完成したのは、13世紀のはじめ。当時の京都は、地震、大火、飢饉など自然災害と人災が度重なっていました。方丈記は、それらの天変地異のなかで暮らす人々の惨状と心情を現代に伝えてくれています。
1995年の阪神・淡路大震災は「ボランティア元年」といわれ、市民社会のあり方に非常に大きな影響を与えた自然災害でした。その後30年間の間に、日本においてさまざまな形の自然災害と人災が重なる複合的な災害に見舞われてきました。海外に行くと、多くの災害関係者はKOBEのことを忘れておらず、どのように復興したのかという経緯や課題に関心を寄せています。しかし、私たちの社会は、あの悲惨な経験の中から生まれた貴重な教訓を活かしきれているのでしょうか?
阪神・淡路大震災以後の30年をボランティアという視点で振り返ることにより、未来の日本社会のあり方を投影する羅針盤のひとつになるのではないかと考えました。国際ボランティア学会の会員の皆さん方から自由な寄稿を募集します。できれば、思い出話や体験談だけでなく、そこから派生する未来への示唆をいただけるとうれしいです。投稿いただいた寄稿文をホームページ上で繋いでいくことにより、新しい発想やイノベイティブな変化が起こるのではないかと期待しています。
次回の学術大会は2026年3月7日(土)、立教大学にて開催いたします。
大会長は日下部尚徳理事です。詳細は追ってご連絡差し上げます。
隅谷三喜男賞は石川航会員(立教大学異文化コミュニケーション研究科博士後期課程)に、村井吉敬賞は富田育磨会員(Agroforestry Center Northern Thailand 代表)に授与することが決定しました。
国際ボランティア学会の会員(正会員、学生会員、法人会員)ならだれでも応募できます(共著の場合、筆頭著者は学会員に限ります)。阪神・淡路大震災に関することなら、内容は自由で、言語は、日本語あるいは英語とします。文字数は、400ー1,600字以内(日本語)、200-800 words (English)。原稿の投稿〆切は、2025年8月31日です。原稿は、委員会で査読を行い、採否を決定の上、表現などの修正をお願いすることがあります。なお、採用された作品は、「ボランティア学研究」26号に掲載予定です。
投稿先:contact@isvs.jp
件名に「ボランティア方丈記」と記載ください。
【趣旨】(「ボランティア方丈記」へのお誘い)
「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にはあらず」
鴨長明の「方丈記」が完成したのは、13世紀のはじめ。当時の京都は、地震、大火、飢饉など自然災害と人災が度重なっていました。方丈記は、それらの天変地異のなかで暮らす人々の惨状と心情を現代に伝えてくれています。
1995年の阪神・淡路大震災は「ボランティア元年」といわれ、市民社会のあり方に非常に大きな影響を与えた自然災害でした。その後30年間の間に、日本においてさまざまな形の自然災害と人災が重なる複合的な災害に見舞われてきました。海外に行くと、多くの災害関係者はKOBEのことを忘れておらず、どのように復興したのかという経緯や課題に関心を寄せています。しかし、私たちの社会は、あの悲惨な経験の中から生まれた貴重な教訓を活かしきれているのでしょうか?
阪神・淡路大震災以後の30年をボランティアという視点で振り返ることにより、未来の日本社会のあり方を投影する羅針盤のひとつになるのではないかと考えました。国際ボランティア学会の会員の皆さん方から自由な寄稿を募集します。できれば、思い出話や体験談だけでなく、そこから派生する未来への示唆をいただけるとうれしいです。投稿いただいた寄稿文をホームページ上で繋いでいくことにより、新しい発想やイノベイティブな変化が起こるのではないかと期待しています。
阪神淡路大震災30周年
「ボランティア元年から30年。私たちは本当に前進したのだろうか?」
2025年1月17日
中村安秀(国際ボランティア学会)
阪神淡路大震災が起きたとき、勤務していた東京の大学病院の震災支援チームリーダーを務めた。一方、それとは別に、小児科医、産婦人科医、臨床心理士、医学生などから構成されるCHAGEという支援グループを作り、東京から神戸市長田区の避難所になった小学校に通い続けた。
1995年3月、やっと動き始めた神戸市営バスのなかで、高齢の女性に声をかけられた。
「いまどきの若い者と言ってきたけれど、ボランティアの若い人を見直したわ。」
日本各地から数十万人のボランティアが駆け付けた。それだけのボランティアを受入れるシステムはなかった。何をすればいいのかわからず、右往左往しているボランティアも少なくなかった。それでも、温かく声をかけてくれる地元の被災者がいた。
国際ボランティア学会は、震災3年後の1998年に発足した。その趣意書には、「阪神・淡路大震災以降日本の社会にボランティアに対する理解と関心が広がってきている。・・・(中略)・・いま日本の政府、NGO(非政府組織)、NPO(非営利組織)も含めて地球規模の諸問題解決のために世界的なネットワークで取り組みが始められている。」と書かれていた。
その後、日本海沖ナホトカ号重油流出事故(1997年)、新潟県中越地震(2004年)、東日本大震災(2011年)、熊本地震(2016年)。大きな災害が起きるたびに、全国からボランティアが駆け付け、被災した自治体やコミュニティが受入れることにより、被災者とボランティアとの間でさまざまな交流が見られた。悲惨な災害がなければ出会うはずのなかった、よそ者と地元の方々が紡ぐ協働の物語が全国各地の被災地で生まれていた。
2024年1月1日に起きた能登半島地震では、様相が大きく異なった。個人のボランティアは受け付けていないという県知事の発言の影響もあり、自由な発想と多様性に富んだボランティア活動は大きく制限された。
阪神淡路大震災から30年。災害時には全国各地から多くのボランティアが被災地に駆けつけるという風景は一変した。「ボランティアに行くと迷惑がかかる」、「被災地ではボランティアを望んでいない」といった風説は、ボランティアを志す人たちの気持ちを凍らせた。一度、途切れた思いをなかなか元に戻すことが難しいまま1年が過ぎた。
災害後の復旧(Rehabilitation, Reconstruction)や復興(Development)には、経済的、社会的、心理的に大きな痛手を受けた人々や社会の恢復力(レジリエンス)が必要である。経済的・社会的な復興には国や行政の強力な支援が必要不可欠である。一方、心理的な復興には、人と人のネットワークが支える信頼と安心の結びつきが欠かせない。まさに、ボランティアの出番である。
阪神淡路大震災から30年目の節目の日に、かつて東京から駆け付けたひとりのボランティア経験者として、国や県が管理する形ではなく、個人の自由意志を尊重し、同時に被災した地元の地域社会と共生できるような形の災害ボランティアシステムの再構築を切望する。
以上